レコードは果てしなく

好きなレコードや観たライヴのことを喋ります。'79年生まれ。

『a Beautiful Day』的な...

猛暑が続いて嫌んなっちゃいますが、皆さまいかがお過ごしでしょう。全力で暑中お見舞い申し上げます。とにかく、死の危険さえ感じるクソ暑い日には気分からまず涼しくしておきたいものですが、そんな時に効果てき面なレコードがカーネーション『a Beautiful Day』です。我が家の夏の定番。95年リリースなので、今年の夏でなんと20年目(速っ!怖っ!)、それを記念して当時のメンバーを招集して再現ライヴも行うそうです。95年の私と言えば高校1年生で、ラジオからしょっちゅう流れていた「It's a Beautiful Day」にヤられてはいたのですが、なけなしの小遣いではアルバムが買えず、CD屋に行くたびに所在を確認しては指をくわえている状況でした。翌96年に『GIRL FRIEND ARMY』を買って聴いてハマッて、明くる年のお年玉をはたいて一気に旧譜を揃えました。『a Beautiful Day』はカラフルでグルーヴィーなソウルナンバーが目白押しの超ポップなアルバムで、今でも眩しい一枚ですね。というわけで、今回は『a Beautiful Day』特集をと思ったけれど、一ひねりしたくなり、何となく『a Beautiful Day』っぽいな~と感じる曲を3曲選んでみました。元ネタとかそういう意味じゃないので悪しからず。

①「魔術」ブレッド&バター
【作詞曲:二弓・幸矢/補作詞:及川恒平】1974年
レアグルーヴフリーソウル?和モノ好きにはお馴染みの名盤『バーベキュー』。これはもうジャケットの雰囲気からして『a Beautiful Day』と同じ匂い、音楽的にも非常に相通じるものがありますよね。アルバム1曲目の「魔術」はほのぼの和み系ポップス、公園のベンチでコーラ飲みながらぼんやりしてそうなムードはそのまま「市民プール」にも漂っています。個人的には「ピンク・シャドウ」よりも「魔術」が好き。後にブレバタとカーネーションとの共演盤『BB★C』('98)でも再録音していますね。

②「I Want To Make It With You」The Persuaders
【作詞曲:Hines-Weaver-Liebman】1973年
ブロンクス出身の黒人ソウルボーカルグループの(なんで買ったのか分からない)イカついジャケした2nd『The Persuaders』より、Breadの名曲カヴァーで超お気に入り。キラキラしていてメロウでちょいイナたくて、徐々にこみ上げてくる多幸感がたまらない。私はだいたい後半のヴィブラフォンが鳴り響くところで死にます。これはまさしく「It's a Beautiful Day」のあの感じではないでしょうか。

③「All I Wanna Do」The Grease Band
【作詞曲:Henry McCullough】1971年
英国スワンプロックの雄グリース・バンドの1st『The Grease Band』より。沼風呂みたいなブルースロック(なんじゃそりゃ?)。『a Beautiful Day』頭4曲の無敵なソウルレヴューっぷり、このまま最後までソウルで押し通せばよいのに、5曲目で突如としてニール・ヤングみたいなバラードが来て、次に豪快なスワンプロックが飛び出す。スライドギターが泥臭くドライヴする「ハイウェイ・ソング」。ついついこれをやっちゃうのがカーネーション、わかりにくい、でも、そういうとこが大好きなんですけどね。


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