レコードは果てしなく

好きなレコードや観たライヴのことを喋ります。'79年生まれ。

【私の好きな歌022】「ビューティフル・ユー」 ニール・セダカ

普段見られない冬の競技が一挙に観られ、日本選手の大躍進に毎日がワクワクだった平昌五輪が終わり、ちょっとしたロスに...ていうか、カーリング女子代表のLS北見ロスなんですけどね(銅メダル獲得おめでとうございます!)。元々カーリングが大好きで、冬季オリンピックでは毎度熱を上げていたのですが、今回のLS北見の選手たちのプレイぶりは本当に活き活きしていて、観ていて痛快でした。みんなで作戦会議している会話のムードが、真剣でありながら和気藹々としたちょっと女子会っぽい感じも愛らしくて。そだねーとかもそうですが、プレイ中にみんなで爆笑してるシーンとか(ソチ五輪での吉田知那美さんはあんなに感情豊かだったっけ?)。そんな彼女たちに昨年夢中になったNHK朝ドラ『ひよっこ』の向島電機乙女寮をふと思い出し、思い入れも増幅(笑)。リザーブでも頼れる存在感バリバリの本橋麻里さん含め、みんなの個性がハッキリしていて、それが見事にチームワークに繋がっているような。中でも、私はセカンド鈴木夕湖さんに注目していました。ショットにはムラがあったけども、吉田夕梨花さんとのコンビで、145cmというサイズを生かした重心の低い小気味いいスイープは仲間のナイスショットを数多く演出(3位決定戦後のインタビューでの「仕事は投げるだけじゃないので」にはグッときた)。あのみんなの笑いを誘うおとぼけたコメントは人見知りの裏返しだろうと勝手に思い込み、人見知りの私は勝手に共感したり。もちろん、スキップの藤澤五月さんが戦術の中心ではあるけども、みんなで意見を出し合い、みんなが納得し、しっかりと意思を統一した上でショットを投じるというスタイルは斬新ながら、とても日本人らしいやり方だなぁと感心しました(彼女たちのおかげで、カーリングの面白さをより深く知れたし)。あれやこれやいろいろと話題ですが、とにかく彼女たちはプレイしている時がますます魅力的で、「ビューティフル・ユー」だ!という本題への無理やりな繋ぎ...
(この結果できっと他のライバルチームも燃えているでしょう、是非ともカーリング全体が盛り上がってほしい。そして、生で試合を観てみたい)

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木蔭で体育座りしてこちらをじっと見つめる複雑な髪型のイイ男!?ニール・セダカの「ビューティフル・ユー(Beautiful You)」は1972年のシングルA面曲。ニール・セダカと言えば、1960年前後のオールディーズポップスの代表選手だが、70年代にはもうすっかり流行遅れ的な存在だったであろう悲哀がジャケットの表情からもどことなく感じる(当時、33歳くらいか)。とは言え、ポップメロディーメイカーぶりはずっと健在で、エルトン・ジョンみたくピアノ弾きシンガーソングライター的な味わいも出てきて、私は70年代のニールが大好きである。この「ビューティフル・ユー」も衒いなくめちゃくちゃポップで素直にウキウキする素敵な名曲。それでもって、何と言っても、バックで演奏しているのは10ccだ!彼ら特有のマニアックな捻くれは控え目だが、それゆえにシンプルに骨太な演奏が実にロックバンドしていてカッコイイ。ケヴィン・ゴドレイのお茶目に跳ねるドラムとグレアム・グールドマンのゴムまりのように躍動するベースは、ニールがガンガン叩くピアノと重なり合い、力強く弾けるリズムがまるでダブルテイクアウトショットが完璧に決まったかのように爽快(シングル盤で聴くべし)。そして、ニールの甘く伸びやかな歌声が素晴らしくビューティフル!一瞬で温かい気持ちに。こんな晴れ晴れとしたラブソングがピタッとくる季節、春が近づいてきましたね。

「ビューティフル・ユー」 ニール・セダカ(1972年)
Beautiful You / Neil Sedaka (N.Sedaka-P. Cody)

※ウーラーラ~♪に福岡史朗&ハム「ULALALA」を思い出したりも...たぶん、むしろフェイセズなのだろうけど。(そして、「ビューティフル・ユー」の方は貼り付けない私)


【PV】Ulalala/福岡史朗&ハム