レコードは果てしなく

好きなレコードや観たライヴのことを喋ります。

【私の好きな歌020】「人力飛行機の夜」鈴木茂

鈴木茂『BAND WAGON』は言わずもがな問答無用の(邦楽・洋楽を超えた)ロック名盤であり、世紀の名曲「砂の女」「100ワットの恋人」あたりが名物であるが、私がロックバンドをやるとしたら、この「人力飛行機の夜」(B面1曲目)をカヴァーしたいと常々妄想している。スライドギターがねっとりと粘りつくファンキーな演奏は本場リトル・フィート(ピアノはビル・ペイン)よりもちょっとだけカッコイイのではないかと思っている。そして、何よりもグッとくる極私的ハイライトは、線の細い歌唱の鈴木茂青年が精一杯腹の奥底から声を絞り出して苦み走りながら吠える”茶ばしら”だ。それを聴いていると、とびきり熱いお茶の波に揺られながら立っている茶ばしらが、ノックアウト寸前のフラフラのボクサーが気力だけで立ち上がり何とかファイティングポーズを取っているかのように見えてきた(大袈裟)。歌詞としてははっぴいえんどの延長線上にあるのだろうけど、松本隆先生は何を思ってこの歌の決めフレーズ(かどうかは分からないが)に”茶ばしら”を持ってきたのかは全くの謎であるが、おかげで茶ばしらにも人生(茶生?)がありロック魂があることを教えてくれた(大袈裟)。そう、ロックは日常に転がっている。2分30秒くらいの短い曲でエンディングがフェードアウトなので、ライヴではどういう締めのアレンジにしようか頭を悩ませている。楽器は弾けない。

f:id:keisuke6:20170604170308j:plain

人力飛行機の夜」鈴木茂
Takashi Matsumoto-Shigeru Suzuki
from 『BAND WAGON』(1975年)

※妄想ついでに、ライヴの出囃子は「ウッド・ペッカー」にするつもりだ(知らんがな)