レコードは果てしなく

好きなレコードや観たライヴのことを喋ります。'79年生まれ。

【私の好きな歌019】「クリームソーダ・ベイビー」シネマ

NHK連続テレビ小説ひよっこ」は観れる時は観ている。そして、癒されている。向島電機乙女寮の6人の女子がホントかわゆくて、もうストーリーとかはいらないから(失礼!)、永遠にわちゃわちゃと女子トークしているところを覗いていたい。

そんな「ひよっこ」で、有村架純演じる谷田部みね子が巡査の綿引正義(竜星涼)と喫茶店に訪れると決まって飲んでいるのがクリームソーダ。あのメロンソーダのキラキラ眩いグリーン色を見ていると思わず私の頭の中で流れる曲がシネマの「クリームソーダ・ベイビー」だ(もはや勝手にみね子のテーマ曲)。松尾清憲鈴木さえ子、一色進(!!!)、小滝満、中原安弘という奇跡のウルトラポップな5人組シネマの1981年ニューウェイヴ全盛期に燦然と輝くニッポンの英国モダンロック金字塔1st『MOTION PICTURE』のA面2曲目である。10cc meets Niagaraといった趣のスカッと爽やかな逸品。松尾さんの芳しい甘味メロディーと、何と言っても、ソーダの泡が弾けるような多重コーラス(さえ子さんのキュートな歌声の魅力よ!)が聴きどころ。

クリームソーダ...これはひょっとして大滝詠一さんのサイダー(アメリカンポップ)に対するソーダ(ブリティッシュポップ)なのだろう、か。そう言えば、『MOTION PICTURE』と大滝さんの『A LONG VACATION』はほぼ同時期にリリースされている模様、両者ともCBSソニー所属でシネマの面々がロンバケのレコーディングを見学したこともあるらしい(『MOTION~』の推薦コメントは大滝さんと近田春夫さん!スゴい)。『MOTION~』はポップすぎたのか、残念ながら期待されたほど売れなかったそう(自然とバンドも解散状態に)だが、その音楽は古びるどころかますます新鮮で今でもビンビンくるレコードである。26年後に1stとほぼ同じ録音メンバーでまさかのカムバック大作2nd『CINEMA RETURNS』(2007)、男だらけの新体制グラムロック3rd『SCIENCE FICTION MAN』(2014)もことごとく傑作なのだ。シネマ・イズ・ポップ、ポップ・イズ・シネマ。

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「クリームソーダ・ベイビー」シネマ
作詞・作曲:松尾清憲/編曲:鈴木慶一&CINEMA
from 『MOTION PICTURE』(1981年)

※先日行われた一色さんの全キャリアからの名曲を演奏するバンドISSIKI AT ALL(一色進、鈴木さえ子、大田譲、松田信男村松邦男)は観たかった...観たすぎた...。これほどの豪華メンバーが集うのはひとえに一色さんの(可笑しな)人徳と音楽力によるものだろう。私はまだまだひよっこだ。

※ついでに、「ひよっこ」は一色さんもお好きだそう。