レコードは果てしなく

好きなレコードや観たライヴのことを喋ります。'79年生まれ。

【私の好きな歌018】「LEXICON」MUSEMENT

我が家のiTunesには”YABE EXPO '16”なるプレイリストがある。昨年秋にリリースされたBAND EXPO『BAND EXPO』(9/28)、TRICKY HUMAN SPECIAL『黄金の足跡』(9/28)、柴山一幸『Fly Fly Fly』(10/5)、そして、MUSEMENTMusement Fair』(11/23)の矢部浩志四部作をパッケージしたプレイリストである。それにしても、あの怒涛のリリースラッシュは凄まじかった。カーネーション時代まで遡っても、あんなに矢部台風が吹き荒れたことってあったっけ?年を越して春になってもまだ余韻が続いている。先日、東京でその矢部さんのソロユニットMUSEMENTの2ndアルバム『Musement Fair』のレコ発ライヴがあったそうで、レポートや写真動画などを見るにつけ、あまりの豪華さにクラクラした。私が生で観たMUSEMENTは、BAND EXPOのレコ発ライヴ@梅田ムジカジャポニカ西村哲也さんがボーカルを取った「ストーリーズ」であるが(MENSMENTか?)、それはそれでレアかもしれない(再演望む)。

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そのBAND EXPOのライヴでの矢部さんのMCで「MUSEMENTもEXPO'70世代の音楽だと思っています」と仰っていたのが印象的だったけど、まさしくそうで。MUSEMENTは見目も歌声も麗しい歌姫たち(羨ましい!)を迎え、レトロフューチャーなキラキラしたディスコポップこれでもかとてんこ盛り。エレクトロでありながら人肌の温もりがあるサウンド&グルーヴ(敢えてドラムを叩かない粋なこだわり)、アレンジには80'sテクノポップというよりもトッド・ラングレンやELOが透けて見えてニヤリ。矢部さんはスーパードラマーでありながら類稀なるソングライターでもあることは、カーネーション時代から周知の事実ではあるけれど、さらに頭にドがつくぐらいポップにキャッチーに突き抜けている。とにかく無敵の名曲オンパレードなのだが、私は『Musement Fair』ではリードトラック「LEXICON」が大好物で、MUSEMENTワールド全開な一曲だと思う。スペイシーに弾むシンセベースがひたすら心地良く、Controversial Sparkでもお馴染みkonoreさんのPerfumeライクな無機質お人形ボーカルがバックトラックと完璧な融合、間奏の華麗に疾走するギターソロも会心のテイクだ(konoreさんはこの曲を含め3曲歌っているが、どれも見事にキャラが違っていて、ホント素晴らしい)。ヘッドホンで爆音で聴くと、踊りながら時空がゆがむ...最高。それでは、まさしくこの光景が目に浮かぶMVをどうぞ...


MUSEMENT "LEXICON feat. konore"

超個人的には、通勤で使う六甲ライナーからの夜景に似合いすぎて、たまらない...


六甲ライナー 夜景前面展望 3/5

やっぱり、ポップスには夢がなきゃ。MUSEMENTには夢がある。

Musement Fair

Musement Fair

「LEXICON」MUSEMENT
words:konore/music:矢部浩志
from 『Musement Fair』(2016年)