レコードは果てしなく

好きなレコードや観たライヴのことを喋ります。'79年生まれ。

「立入禁止」うどん兄弟

うどん屋ライヴの後なので、うどん繋がり(何気に鳥羽修さん繋がりでもある!?)でうどん兄弟。旬のアイドルグループです。2013年にカーネーションをトリビュートしたアルバム『なんできみはぼくよりぼくのことくわしいの?』は勢いのある若手インディーポップ勢が一挙集って面白い発見がいろいろある楽しい一枚でしたが、実は僕が一番心奪われたのはボーナストラックのうどん兄弟withカメラ=万年筆「Edo River」だったというのは大きな声で言っていいのかどうなのか...うどん兄弟の快活なボーカルがスコーンとハマって清々しく直球なカヴァーで最高でした(渋いギターは鳥羽さん)。そんなわけですっかりうどん兄弟のファンになり、彼女らの1stアルバム『ラストアルバム vol.1』(2014)もこうやって聴いているわけです。このアルバムは作家陣が鈴木慶一さん、直枝政広さん、柴田聡子さん、カメラ=万年筆らそそられる豪華な面々でありまて。中でも直枝さん作曲(佐藤優介さんと一緒に編曲も)の「立入禁止」は、コロムビア期のカーネーションを彷彿とさせる肩の力がフッと抜けた風通しの良い直枝ポップスが復活した気がして、僕なんかはニンマリしてしまうわけです。それでもって、うどん兄弟の書いた歌詞がまた気が利いていて、ニンマリは更に倍。”江戸川のほとり” ”東京から少し離れた所に暮らしてる歌” という「Edo River」なフレーズを入れ込んでいるのはもちろんですが、全体的に漂ってるちょっぴり情けない感じ、一瞬強がるけどすぐ引っ込めちゃうとか、非常に直枝ワールドに通じるものを感じるのですよ。”どうでもいいようなこと でもね.../どうでもいいんじゃないんだ” は、カーネーション「OH MY GOD!」での ”どうでもいいことがないわけもないし/どうでもいいことがなんだかわからない” を思い出したり。彼女らは直枝さんの詩をかなり研究したんじゃないのでしょうかねぇ。ともかくうどん兄弟、恐るべし。

ちなみに、この前観たカーネーションのライヴ@梅田AKASOで、この「立入禁止」のセルフカヴァーが披露されましたが、歌詞はそのままの女の子歌なのにキーが想像以上に低くて椅子から転げ落ちそうになりました(笑)。またあのズッコケ感味わいたいですね。

ラストアルバムvol.1

ラストアルバムvol.1

 

 「立入禁止」うどん兄弟(2014)

作詞:うどん兄弟/作曲:直枝政広/編曲:直枝政広佐藤優